インタビュー
「多能工」を育てる場所
- 業務委託 2025年開始
- 平澤伸浩
「多能工」を育てる場所 ―― 外から見たえふの強み
えふ株式会社で生産品質・生産性の指導を業務委託として担当している平澤さん。
ご自身でも会社を経営されながら業界のさまざまな現場も見てきた立場として、えふ株式会社の品質指導に2年にわたり関わっています。最初は海外事業部の中国生産管理として参加し、その部署がなくなった後も生産品質の改善パートナーとして関わり続けてきました。
「外から見たえふ」の強みと、これから一緒に働く人に求めたい姿勢 ―― 第三者の視点から率直に伺いました。
アイテムの幅と柔軟な生産対応
―― 外から見てえふの強みはどんなところですか?
まず、いろんなアイテムに対応できるところです。
メンズ・レディース両方、ジャケット、シャツ、ブラウス、スカート、パンツ――この幅広さに対応できる工場は実はそんなに多くありません。多くの縫製工場は特定のアイテムに特化することで効率を上げています。それも一つのやり方ですが、えふは「総合対応型」を選んでいる。
加えて、クイックに製品化して納品できるという短納期対応も強みです。お取引先の「この時期にどうしても欲しい」という急ぎの案件を途中で入れ込む、そういう調整能力があります。
―― 具体的にはどんな調整が起きるんですか?
例えば、かっちりしたジャケットを縫製している途中で柔らかい素材のブラウスを入れ込む ―― これは技術的に至難の業なんです。素材が変わると針も糸も調整しないといけないし、ラインの流し方も変わる。それを柔軟にやれるかどうかは、生産管理の能力と現場の対応力、両方が要ります。
えふはそこをお取引先の事情に合わせて柔軟にやれる工場です。これが、長くお付き合いいただいているお客様が多い理由の一つだと思います。

品質が上がっていく速度に、やりがいを感じる
―― どんな業務を担当されていますか?
歩留まりと生産性を上げるところを担当しています。サンプルの段階から、製品の縫製の途中、最後の納品までを見て生産管理と品質指導をしています。
日々、現場をチェックする中で良い点はもちろん伸ばしていきますし、「ここをこうすればもっと綺麗に仕上がります」という提案もします。
―― やりがいを感じるのはどんな時ですか?
ご提案をすると素直に聞いてくださることです。これは本当に大きい。
外部のアドバイスを素直に受け止めてくれる現場は品質が上がっていくスピードが格段に早いんです。えふの皆さんはそういう方ばかりなので変化が目に見えて出てきます。
そうすると現場の方々も「品質が上がっている」と実感されて、それがモチベーションにつながっていく。良いサイクルが回りはじめます。その循環を見届けられるのは、外から関わる立場としてやりがいを感じる瞬間です。
15年関わってきて
―― いつからえふに関わっていらっしゃるんですか?
もう15年ほどになります。
最初は海外事業部があった頃で、中国生産の生産管理をする部署に1年ほど在籍していました。その後、お取引先の倒産などがあって大口のお客様がなくなり、その部署自体が事業継続できなくなったんです。
部署がなくなった後で、改めて「国内の生産品質と生産性のところに、少しメスを入れてもらえないか」というお話をいただいて、また関わらせていただくことになりました。
―― 長く関わってきた中で、会社の雰囲気はどう感じていますか?
雰囲気はいいと思います。皆さん和気あいあいとされていて、年齢の差はありますけど若手の方からベテランの方まで分け隔てがあまりないんですよ。
若い方は経験のあるベテランに対して素直に聞いてくださるし、ベテランの方は親切に教えてくださる。その循環があるから品質も自然と上がっていく。職場の人間関係と品質はつながっているんだなと感じます。
「多能工」を育てたい
―― 採用面でどんな方に来てほしいと思っていますか?
例えば、「自分で服を作れるようになりたい」という志向を持っている方ですね。
縫製にはいろんな工程があります。袖を作る工程、それをつける工程、衿をつける工程――それぞれに技術が必要です。一人で一着を完成させられるようになりたいという方には、えふはすごく向いている職場だと思います。
工場としても「多能工」――つまり、いろんな工程ができる人を育てたいと考えているんです。一つの工程だけをお願いするのではなく、数週間、あるいは数か月のスパンで、複数の工程を経験していただきます。
―― なぜ「多能工」を増やしたいんでしょうか?
理由は二つあります。
一つは、欠勤が出たときに生産性が落ちないからです。例えば、衿をつける工程の方がお休みされたとして、慣れない人がそこに入ると、品質も下がるし、1 日にできる枚数も減ります。いわゆるダブルパンチですね。何でもできる人がいれば、その日のうちに別の工程からスムーズに人を回せます。
もう一つはお客様も望んでいることだからです。「あの工場は欠員が出ても品質も生産性も落ちない」というのは、メーカーさんが工場を選定する基準になります。だから多能工を増やすことは、会社の選ばれる理由にもつながっていきます。

モデリストを目指す人へ
―― アパレル業界で「全部できる人」ってどう呼ばれるんですか?
業界用語で「モデリスト」と言います。
服のことを全部分かっていて、素材選びから生地、パターン、縫製まで全部理解しているいわばオールマイティなプレイヤーです。私自身、この仕事を始めるときにモデリストを目指したいと思っていました。
―― モデリストの強みは何ですか?
問題が起きたときに、部分的な解決ではなく最終的にお客様のところまでどう影響するか を考えて対応できることです。視野が広いから、全体を把握して動ける。
工場として、これから企画提案までできるようになっていくためには、こういう人材がどうしても必要になります。お客様が何を望んでいるか、ストーリーをつけて提案できる――そこまでいけると工場の役割は変わっていきます。
そういう将来像に関わってみたい方には、えふはいい環境だと思います。












